Home会報同窓会報 第15号

 古い先生方が四十三年頃大勢おやめになったことは御承知のことと思います。 「立っとれ!!」で心胆を寒からしめた三浦亀吉先生は今はお家で御静養とか。 吉永先生は成蹊高校で数学を教え、数学教育会の役員でお忙しい御様子、綱島先生はますます御元気でテニスをなさっておられ、相模女子大で教鞭をとっておられます。 大石先生は都立大学へいうつられ校庭でよくお目にかかります。 少し白髪も出たご様子です。 柴田先生は文部省へ。 来年定年になるから又教師をやると仰ってました。 お元気でちっとも変わりません。 四十五年萱本先生がやめられました。 喜多先生は大宮へいつられ都立大講師を、小松先生は都立雪ヶ谷高と都立大講師をなさって、都大へ入った卒業生が授業をうけています。
 新しいところでは三浦先生が都立日野高校の教頭に、森下先生が都立町田高へ、本吉先生は母校の都立千歳高へうつられました。 福本先生は都立玉川高校長に、三木先生は東京外語大研究所へ、冨永先生は都立永山高へ、吉野先生は都立上野高主事(定)に転勤されました。 鈴木三之助先生が昨年五月に逝去されました。 八十歳の高齢でした。 つやつやとふくよかなお顔は生きておられるときのようでした。 お子さまがありませんでしたので、奥様がお淋しいと思います。心ある方はお便りを。
 現在古い教諭で残っているのは、斎、滝本、松先生です。 滝本先生は胃の手術後すっかり回復され、明晰な授業を続けておられますし、松先生は昨年お母様をなくされ、お力おとしのご様子でしたが今はお元気です。 私も毎日忙しく働いています。

 二十期から学校群制度になり、二学区の二十三群に入り、目黒・広尾と同じ学校群です。
 紛争は十九期に卒業式紛争があり、二十期に学園紛争がありました。それ以来、学校の空気が落ち着きません。 先日二期のK君が日曜に人気のない学校を歩いてなつかしんだが「学校が荒れていますね」と感激深げに言っていました。
 紛争を境に「自由」の意味がちがって生徒にうけとられています。 自由への甘えでしょうか。同窓会委員会に出ると、自由と自治のあの匂いを感じ、暖かい人間性にふれた気がします。
 同窓会とは古い卒業生と新しい人が縦につながり、クラスで横につながる組織です。 どの時代の卒業生も「本当の生き方」を真剣に求めて生きてきました。 時代はちがっても人間の本質はそんなに変わるものではありません。 お互いに語り合える場をもって、よき遺産の伝承がありたいものです。


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