生物部を語るとき、特筆すべきは合宿による実習であろう。
臨海実習(小湊へウニの発生実習等々)と山行合宿(追分山荘、野辺山の宿泊施設に合宿し植物や昆虫の採取等々)があった。
どちらも夜遅くまで図鑑を広げ分類したり研究した。
そして忘れてならないのはOB・OGの協力体制であった。
記念祭には勿論、その準備にも必ず誰かが来部していた。
合宿にも同行し、常に安全に気を配っていた。
ある意味ではこの協力があったこそ合宿が成立できたと思う。
顧問の先生は勿論、斎先生。
先生は部活動そのもにはあまり制約を設けず、自主的な活動に任せ、好きなようにさせていたが、羽目を外すようなことがあると、叱責が飛び、目の前に座らされて懇々と諭された。
合宿には必ず引率され、皆の後ろから温かい目で、がしかし厳しい目で見つめられたいたのが、印象的であった。
部員一人ひとりに気をかけておられ、それぞれの自主性を重んじながらも、是々非々の精神で接しておられた。
いつだったのか、休みの日だったと思うが、部活の相談で急に何人かで斎先生の自宅をお訪ねしたことがあった。
話し込んでお昼になり辞去しよとしたところ、さっと台所に立ち、肉や野菜のたっぷり入った「札幌一番塩ラーメン」を手早く作っていただき、皆でフーフー言いながらおいしくいただいたことをいまだに忘れないでいる。