みじんこ会とは生物班(生物部)部員有志の会です。当時のクラブ活動の要約を記載します。
前年からの定員増の新入生(14期)は生物や化学の実験室を教室としてあてがわれ、生物班(生物部と呼ぶ部員が多かった)の活動も、拠点場所がないためもありほとんど行われていない。
生物実験室を含めた新校舎は夏休みに完成した。
第13回記念祭に生物班は解剖、ハツカネズミの迷路、ウニの発生の展示などを行った。
内容は浅いものだったが、これらを担ったのは実質的には三年生1名、二年生2名、一年生3名であり、人数と質からすれば大したものであり、その後のクラブの活動に希望を持たせた。
また、最終的にはOBを交えたコンパがあり一年生はここでOBの存在を知り、大きな影響を受けた。
実施的活動部員が数名となっていた生物班にとって第13回記念祭はクラブ活動の前提条件や自校の誇りを認識させる切掛けを与えた。
同年十一月下旬、都立大理学部よりショウジョウバエを数種類もらい、餌の作り方を習い、ショウジョウバエ飼育が始まった。 しかし遺伝に関する知識取得と飼育法の習熟に追われ、交配実験はおぼつかない状態だった。
高等学校生物部連合の具体化が中心課題として取り上げられた。高生連結に前のめりになった理由の第一は当初3校(附高、駒場、トキワ松)がショウジョウバエ飼育という共通のテーマを持ち、餌の作り方、飼育方法を教えあうという面からも順調にいっていたこと。
第二に附高の物理化学連合に加入し、多摩川の水質検査という共同課題で成果を上げていたことに刺激された。
第三に部員が記念祭後、生物活動への意欲と直面した沈滞感危機感を克服しようとする意欲が何らかのはけ口を求めているたことである。
当初3校という小規模なものから構想が膨らみ、最盛期には23校が規約制定会議に出席し、最終的には附高を含め12校が参加する組織になったが、春休みに入り、行事や共同作業はほとんど実行されぬまましぼんでいった。
こうして高生連は霧散したのだった。
だが、教師やOBの指導を全く受けず、部員のみで構想と組織づくりに及んだことは、各生物部員の自信を深め、その意識に大きな影響を及ぼしたと思える。