現在、インターハイ予選に出場する男子バレーのチーム数は全部で二〇〇チーム程度になってしまった。
女子バレーの出場チーム数と比べて八〇チームは少ない。
男子バレーが人気スポーツではなくなってしまったこともあって、年々出場チーム数が減っているそうだ。
本校でも五年くらい前は、六人が集まらず試合に出られない男子バレー部だった。
もう少し遡って七年くらい前は、私が前任校で男子バレーの顧問をしていたときに試合会場で「都立大附属」のチーム名を見かけたし、練習試合をしたこともあった。
七〜八人の部員がいたように記憶している。
では、ここ最近の男子バレー部はどううかと言えば、四年前の春は三年生しかおらず、彼らの引退後は廃部を待つのみと予想されていた。
あまり活発に活動しているとは言えず、新人部員獲得も難しいと思っていたところ、七人の部員に加えてマネージャーが入部した。
三年生が引退後、一年生だけの男子バレー部が始まった。
「廃部」が予想されていたから、もちろん合宿もない。
顧問の私も着任したばかりで学校のことはよく分からない、生とも入学したばかりで学校のことはわからないという状態だった。
それでも他の部が合宿に行っている間など、真夏の暑い体育館を七人で占有して練習した。
おかげでたくさんボールに触れる機会が持てて、何となく「部活」らしくなってきた。
最後の新入生が入学して、男子バレー部はさらに部員が増えて一五人の大所帯(?)になった。
七人だけで細々と練習していたときと違い、ゲーム形式の練習などいろいろな練習ができるようになり、活動も充実してきた。
念願の合宿も実施することができた。
このころになると「えっ、男バレってあるの?」と言われることもなくなった。
平成二二(二〇一〇)年六月のインターハイ予選で敗退し、男子バレー部は活動を終えた。
他の部はそのまま桜修館に引き継がれるものが多いが、桜修館に男子バレー部は存在しないため、ここで終了となる。
生徒は自分たちが練習したボールやネットを引き継いで欲しかったようだった。