「大きなノッポの古時計」ならぬ「大きな古めかしいグランドピア」の周りに集う夢多き青春の群像…こんなイメージのクラブが「音智」であった。
事実、一学年150名中の1割以上の仲間達(私の同期は20数名であった)が挙って入部していたのも、その伝統ある魅力がなさしめたのであろう。
合唱というフィルターを通した良き仲間達との語らいや、尽きせぬ議論(それは公私に亘る人生論であり、芸術・恋愛論であり、社会・政治問題でもあった)はこのクラブを置いてはとても経験することは出来ないものでもあった。
そしてそれは「夢と悩み多き青春期の若者たち」にとって格好の「やすらぎの場」でもあったのである。
今でも音智の先輩・後輩達は合唱の指揮者となり、はたまた、自信も還暦はおろか古希を迎える方々が現役として合唱団、合奏団、音楽関連の組織などで大活躍しているのは何ともうれしい話しである。
先輩後輩との大交流会はもとより、同期会、各世代を超えた忘年会・新年会などその仲間達の絆は、昔と変わらず今もなお健在である。