旧制の伊藤邦幸医師(1951年卒)の小さな後援会が契機となり、ネパール会がスタートしたのは16年前ですが、伊藤先生とネパール会の出会いは更に斎先生時代に遡ります。が、それは略します。
ネパールの人々とともに生きることを志した伊藤さんは、設立準備中に62歳で逝去されました。「若者用、目をアジアに向けよ。アジアを体験せよ。」との呼びかけを遺して。
ほぼ10年に亘るカトマンズの私立学校との交流
(主に奨励金支援)を了え、恒見一雅さんと出会ったのは12年前でした。
かつて伊藤さんは「まずオカルドゥガ(東部)まで歩いて来なさい(行程約7日)」と言われましたが、彼の地に変って恒見さんの活動拠点ドリマラ村へのツアーが実現したのは2000年春でした。
マオイスト情報で中止した年を除き、在校生とOBのスタディ・ツアーは6回、個人調査旅行を含めると約10回、延べ50人余がネパール体験をしました。
全回森 慎一先生が同行しましたが、同先生の異動で中止となりました。
村に根を下ろしている恒見さんは、1997年に国王から「ネパールの片腕賞」を、昨2009年には吉川英治文化賞を受賞されました。
ツアーで恒見さんから学んだものの重さを学生たちは実感しています。
毎年の総会で現地報告を受け、積み立てた200万円余のネパール基金で記念事業を遺すために協議を重ねたうえで得た合意は、最も緊急度の高い「水」と通学路確保のための「吊り橋建設」です。
住民と現地のNGOの参入を予定しています。
なお、従来の支援−病人の搬送、幼児教育支援、高校生の奨学支援は、ファンド形式にしてあるので継続されます。
昨秋は第3第会長の堀信行先生(元校長・都大名誉教授)らが実踏されました。
終わりに、伊藤さんと同期の方々を含み会員方、初代会長(母親)、続投された父母会役員方、父母会の皆様に、心より感謝申し上げます。
事務局は校外に移し活動の仕上げをします。