うじき
      大友光悦氏と

 入学の興奮・混乱が収まらぬまま『クラスマッチ』の運営準備と練習が、これまた授業を削って始まり、いや全校あげて三日間もやる運動会自体がビックリだったけど、これが結構な盛り上がりでエライ楽しかった。その余韻で通常の登校パターンも定まらぬまま夏休みに突入。休みが明けると、もはや秋の『記念祭』モードに切り替わっていった。『ジャズ研』で教室を一つ丸々使い、三日間演奏するという。「お前らも前座で出してやる」と出番が回って来た。「お前らのバンド名は一年ボーイズな」と言われ、そいつはあんまりだ、考えて来ますと食い下がり、つけた名前が『子供ばんど』だった。

 記念祭のクライマックス、最終日のファイアーに火が入った。「♪あ〜ぁ、インターナショナル〜」とか「吹きすさぶ〜耐えて行こう祖国の土と〜♪」とか、古臭ぇ歌だなと思ってたのが、クラスメイト、先輩と肩を組み、闇に燃え上がるファイアーに照らされ、シュプレヒコールを繰り返すうち、えも言われぬ高揚感に包まれた。

 怒涛の記念祭を体験し、イッパシの『反体制ロッカー』気取りで、学年を終える頃には、勉学の方はより一層あさってになり、音楽に夢中になっていった。翌二年になった学園祭シーズンは、同学区の青山や千歳高校のステージにも潜り込んだ。

うじき
    都大附時代

  ただそれでも、人並みの高校生活もちゃっかりと、人数合わせでバレー部に在籍、修学旅行もちゃんと行ったし、『旭べ』のフルーツパンも大好物だった。

 クラスメイトの代返に助けられ、なんとか欠時をクリアして卒業。その後も続けたバンドで、なんとかラッキーにデビューすることができた。都高の三年じゃなかったら、とっくに完全ドロップしてました。

 『体制を疑え』 まさか半世紀もたった今、再びこのDNAがこれほど必要になって来るとは。『自由と自治』のバトンの引き継ぎ。やり逃げはできないっすね。

(同窓会報 2022年6月号からの転載)   

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